今回は「悪魔のささやき」としてプロ野球の監督交代について書きます。
正確には「悪魔のささやき」ではなく、ファンや球団幹部、そして世間からのプレッシャーなのかもしれません。
関西の某セリーグ球団は明らかにチームのファンから「監督辞めろ」のプレッシャーでしょうね。
プロ野球の監督交代
毎年この時期になると、プロ野球の各球団の監督交代がニュースになります。
私も何十年のプロ野球ファンを続けていて、数えきれないほど監督の交代のニュースに接してきました。
今年も複数人の監督が辞表もしくは交代を表明しています。
つい先日は巨人の高橋監督、そして本日は阪神の金本監督の辞任のニュースが伝わりました。
中日の森監督も辞めるそうです。
辞任を決断した金本監督の言葉に「結果を問われるのは阪神も巨人も一緒。巨人は3位でもやめないといけない。僕は最下位ですから」というものがありました。
他チームとの相対比較で決めるというのもどうかと思いますが、金本監督の阪神は最下位ですから、いたしかたがないところなのでしょう。
翌日の追い記事では辞任ではなくて更迭だったということですが、その差は微妙なのでどっちでもいいでしょう。本人の名誉のため、辞任にしておいてあげたいところです。
そこで、交代した監督のその年度の最終成績が長いプロ野球の歴史の中でどうであったか知りたくなり、調べてみました。
日本野球機構のホームページに各チーム年度別に歴代の監督とそのチーム順位、勝率等々の詳細なデータが掲載されています。
そこで、それをExcelへ移して簡単に分析してみました。
(広島の例)
広島東洋カープ 年度別成績 (1950-2018) | NPB.jp 日本野球機構
↓
Excel移行
↓
監督交代した年を選別
↓
順位の平均算出
監督交代平均順位
結果が次のようなものです。
チーム | 順位 |
---|---|
巨人 | 2.2 |
阪神 | 3.8 |
広島 | 4.3 |
DeNA | 5.1 |
中日 | 4.3 |
ヤクルト | 5.0 |
平均 | 4.1 |
チーム | 順位 |
---|---|
ソフトバンク | 4.6 |
西武 | 3.4 |
楽天 | 5.3 |
オリックス | 4.2 |
日ハム | 4.8 |
ロッテ | 4.3 |
平均 | 4.4 |
全体の平均は4.3位です。
セリーグの平均が若干高めなのは巨人の数値が極端に高いためと思われます。
巨人は平均2.2位で監督を交代しています。
もっとも数値が低いのはDeNAで5.1位になります。DeNAは(大洋ホエールズ時代を含め)最下位で交代した年が多かったからです。
全体の平均は4.3位です。
今年の交代の妥当性
では、今年の監督交代とその妥当性です。
妥当かどうかは各チームの平均値で判断しています。
セリーグでは3人の監督が交代しました。
巨人 高橋監督 3位 → 妥当(>2.2位)
中日 森監督 5位 → 妥当(>4.3位)
阪神 金本監督 6位 → 妥当(>3.8位)
DeNAのラミレス監督は続投しそうですが、4位ですからDeNAの平均からすれば、これも妥当でしょう。
パリーグではまだ確定はしていませんが、
オリックス 福良監督 4位 → 不当(<4.2位)
あくまでも統計データからの一方的な妥当性判断です。
各球団、監督にもそれぞれ契約期間や事情がりありますから、一概にいいとか悪いとか言えません。
それにしても、全平均は4.3位ですから、下位1/3以下の順位ならば交代ということです。
普通のサラリーマン社会と比べてはるかに厳しい世界ですね。